イラン経済制裁違反をしたザラブ審理とは?トルコリラへの影響は?

レザ・ザラブ(Reza Zarrab)って何者?

1983年9月12日生まれのイラン出身。

トルコとの二重国籍を持つビジネスマンです。

2016年3月19日、フロリダ州マイアミでマネーロンダリングと銀行詐欺の容疑で逮捕・起訴され今は懲役75年の刑で裁判中です。

ヒデト
海外の懲役って日本と違い絶望的な年数ですよね。

トルコのエルドアン大統領エミネ婦人が設立した慈善団体に4億5千万円を寄付したと述べている。

それだけザラブとエルドアン大統領は親密な関係にあったことが伺えます。

ザラブはどんな罪を犯したの?

米国によるイラン経済制裁を回避するためザラブはトルコ国営ハルク銀行(通称ハルクバンク)からドバイ経由で輸出した金でイランに天然ガスや原油輸入の代金を支払う巨額の取引に従事しました。

これを後に「2013年に起きたトルコでの汚職スキャンダル」と呼ばれるようになります。

この汚職スキャンダルはトルコ政府がイラン制裁に抜け穴を見つけ、イランの石油とガスを入手できるようにしたのです。

ヒデト
早い話、ハルクバンクはイランに資金を供給する隠れみのだったわけですね。

2012年3月、イランは国際送金システムであるSWIFTの使用を中止されました。

そこでハルクバンクは2012年3月から2013年7月にかけて市場で130億ドル相当の金を購入しました。

イラン制裁によりイランに対しドルまたはユーロでの支払いができませんでしたが、制裁制度で「金:GOLD」が対象外となっていたため、この抜け穴を利用して金をイランの石油製品の購入資金に使用したのです。

ハルクバンクはイランの仲買人がトルコリラで金を購入することを許可したのです。

ヒデト
結果、その金塊はイランの財源となった訳ですね。

とある調査では、2012年8月だけで20億米ドルの金(約36トン)がトルコからドバイに運ばれたことがわかりました。

これに対しトルコはイランの民間人にのみ金を譲渡すると主張しました。

これに対しハルクバンクは2013年7月1日までイランとの貴金属取引に対する制裁はないと述べました。

なお、米国での裁判で17年11月30日にザラブ氏が証言した内容は、エルドアン大統領とババジャン元副首相が2012年にイラン経済制裁違反となる取引の拡大を「承認していた」と述べたのです。

当時エルドアン大統領はまだ首相でした。このザラブ氏の証言に対し、トルコ政府やエルドアン大統領は「否定」しています。

エルドアン大統領エミネ婦人の慈善団体に4億円以上の金を寄付した証言が賄賂と容疑をかけられています。

エルドアン大統領にとってザラブ氏は悩みの種であることには間違いなさそうです。

なおこの裁判を巡って、米当局がトルコの金融機関に巨額の罰金を科すとの観測が広がり、トルコの通貨安や対米関係悪化の一因にもつながっています。

余談ですが、イスタンブールにある米国総領事館のトルコ人従業員であるMetin Topuz氏は、2017年10月4日にスパイ行為の容疑で2013年の汚職スキャンダル調査の証拠を米国に持ち込んだことで逮捕されました。

トルコの米国大使館は、逮捕への報復として2017年10月8日に「トルコでのアメリカ人に対するビザ申請が停止された」と発表されトルコリラは急落しました。

この事件もザラブと関りがあるとなると奥が深そうです。

トルコリラへの影響は?

ドルトルコリラ相場は一時1ドル=3.97リラ台と過去最安値を更新しました。

それに伴いリラ円も1リラ=28.10円と過去最安値を更新。

しかし、12月に入るとリラ円は上昇を続け18年の年明けには30円を回復する結果となりました。

このように数百億のトルコハルクバンクへの悪材料があってもリラ円が上昇するのは28円が底なのかなと思っています。

トルコリラのスワップポイントで金利生活をする人はガチなホールドで問題ないですね。